2010年1月28日木曜日

ルノアール

六本木の国立新美術館に来た。
ドマーニ展を見るつもりできたら、24日に終了との間抜けな展開

せっかく来たのでルノアール展を観てきた。

ルノアールはもうアチコチで飽きる程観ているからいいや〜と思ってたが、
まとめてみると改めてルノアールの画家としての天才性が随所に感じられて収穫大。
かなり勉強になった!

ルノアールはとかく可愛らしいモチーフを扱っているので
通俗的世界観の画家と誤解しがちだけど、
空間処理が独自でタッチはまさに天才的。

油絵の具の美しさの極限ともいえるタッチ。
そのタッチが抽象一歩手前の何かの像に結び付いて輝いている。

絵の具の物質としての美しさとイキイキしたタッチの独立性と
画面全体の具象的ビジョンの一部としての役割を果たす事の
すべてを両立させている画家は、
ゴッホ、モネ、ルノアールぐらいじゃなかろうか。
そうだドガなんかもかなりすごいよね。
印象派の巨匠のやっている事って凄いと思う。

セザンヌになると方法が前面にでてくるからちょっとちがうんだよね。

ルノアールに話しを戻すと、すべての絵に人生に対する肯定的な光があって、
それも好きだな。

ある意味当たり前すぎるけど生きている事の素晴らしさっ
ていうところに年齢を重ねると段々意識のスポットが当たってくる。

当たり前の事を表現するって凄く難しいし、出来たとしても多分評価されにくい。

だって当たり前に見えちゃうもんね。

でも自分の意識は今どんどんそっちに向かってる感じ。
今までも我が道派で、どこにも分類して収まる居場所がない作家だったけど
ますますそうなりそうだな〜。
ていうか、そんな余計な事考えていないで描いてりゃいいんだよね。

これから小山登美夫ギャラリーで若い女性画家の個展を観て長野に帰ります。

以前オペラシティーの若手作家紹介スペースで偶然みた巨大な絵が素晴らしかったので、
さらに巨大な新作が展示されている今回の個展は見逃せないと思ったのが
急遽上京した一番の目的。
でも作家の名前は覚えていない…。
今度みたらさすがの小山も覚えるでしょう。

それにしても昨年この国立新美術館でのドマーニ展に出品していたのがもう一年前になるなんて、

光陰矢のごとし。ですな〜。

毎日を大切にせねば…